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児童労働のない未来へ ~NPO法人ACE代表 岩附由香のブログ~

ACE代表 岩附由香プロフィール

岩附由香プロフィール

岩附由香の写真特定非営利活動法人 ACE 代表
児童労働ネットワーク 事務局長
(特活)国際協力NGOセンター 副理事長
(特活)日本NPOセンター 評議員
(特活)シャプラニール=市民海外協力の会 評議員
(特活)開発教育協会 評議員

教育協力NGOネットワーク 運営委員
安全・安心で持続可能な未来に向けた社会的責任に関する円卓会議 運営委員

桜美林大学大学院講師

学歴:1974年生まれ。
桐朋女子高校卒業。
上智大学文学部卒業。
大阪大学大学院国際公共政策研究科(OSIPP)博士前期課程修了。

大学院在籍中の1997年に国際子ども権利センターの児童労働のプロジェクトに関わったのをきっかけに、同年「児童労働に反対するグローバルマーチ」を日本で開催するためACEを発足させ、以後代表を務める。本人は会社員、国連機関スタッフ、通訳などの職と平行しボランティアで活動を続け、2007年から専従でACEの活動に従事している。

⇒ACEのウェブサイト
⇒代表あいさつ (児童労働との出会い、設立の経緯なども記載)
⇒岩附由香ブログ

● ないなら、作る ― 0を1にする瞬発力 -

ACE設立のきっかけは、世界107カ国、1100団体が参加した「児童労働に反対するグローバルマーチ」の日本での担い手がいなかったから。当時ボランティアをしていた団体でもやれないことが判明し、「それなら、そのためのグループを作ろう」と一晩で趣意書を書き上げ、同じ志を持つ学生仲間に声をかけ、ACE設立にいたった。

● ネットワークを重視 -つながり、力を引き出す-

2004年「児童労働ネットワーク」を発足させ、現在19団体(NGO、労働組合など)が加盟、「児童労働反対世界デーキャンペーン」を5月~6月に展開している。2008年のキャンペーンでは期間中に開催されたイベントと署名活動で3万人の動員数を得た。

児童労働ネットワーク設立のため大手NGOに加入のお願いにいったときには、ACEの予算規模がまだ数百万。「こんなネットワークを作るより、自分の団体のほうをしっかり自立させたほうがいいのでは?」と指摘され、加盟してもらえなかった経験もある。それでも「ネットワークを活かす」を信念に根気よく続けた結果が、キャンペーンの成果として今表れている。

⇒児童労働反対世界デーキャンペーン

● NGO界の若手として活躍 -NGO全体を盛り上げる動き-

日本のNGOの歴史で初めて、環境、人権、国際協力などの分野を越えたNGO141団体が参加した2008年G8サミットNGOフォーラム。G8に向けた提言活動を行うこのフォーラムで、キャンペーンチーム・リーダー、また貧困開発ユニット・サブリーダーを担い、2008年6月には官邸を訪問。福田首相(当時)に「100万人のたんざくアクション」で集めた市民の声を手渡した。日本では約10万、世界では71万の署名・賛同が集った。

このフォーラムのキャンペーン活動で中心的な役割を果たした背景には、2005年にホワイトバンドのムーブメントを起した「ほっとけない世界のまずしさ」キャンペーン実行委員としての経験があった。PR会社が展開した芸能人や著名人を巻き込んだPR活動が功を奏しこれまで日本のNGOが経験したことのない大きな世論喚起を経験。しかしそれゆえのバッシングもあり、多くの人をPRを通じてメッセージを正しく伝えることの難しさも感じた。しかし、「何かしたい」と考えている日本人がホワイトバンドを買って行動に移したことは確か。そういった「世界から貧困をなくしたい」「自分にも何かできるのでは」と思った人たちへもう一度メッセージを届けたい、という想いがあっての、G8へ向けたキャンペーンであった。

⇒2008年G8サミットNGOフォーラム

G8

● 児童労働問題ひとすじ -持続力と専門性―

わたし8歳、カカオ畑で働きつづけて。2007年『わたし8歳、カカオ畑で働きつづけて。』(合同出版)を出版(共著)。1997年の大学院時代の児童労働研究からはじまり、現在では桜美林大学大学院で非常勤講師を務めるなど、児童労働問題についての考察を続けてきた。ACEが2001年から発行してきたメールマガジンには児童労働に関するニュースが掲載され、世界の児童労働についての情報発信を続けている。

2006年3月~12月まで国際交流基金日米センターNPOフェローとして米国NGOで働きながら児童労働への取り組みを研究。米国の政府やNGOの積極的な児童労働への取り組みと日本との差に愕然としながらも、刺激を受けて日本での活動展開に新たな目標を持つ機会となった。

● 米国NGOの経験と寄付文化 ―ホノルルマラソンにチャレンジー

2006年米国滞在中にAIDS MARATHONに参加し、3400ドルを知り合いや一般の人からファンドレイズしながら、マラソンのトレーングを受け、見事完走。記録は5時間25分で、元サッカー選手の前園選手より早かった。多くはない在アメリカの知人や、知り合ったばかりの人にもメールを送り寄付を依頼した結果、目標3400ドルもクリア(自分でも寄付した)。出会ったばかりのアメリカ人がその場で気軽に寄付してくれる経験や、こういったマラソンを通じて寄付をする仕組みなど、アメリカの寄付文化を身をもって体験。

NPOフェローシップ報告書ダウンロード(AIDS MARATHONの報告含む)はこちら

● 1テーマで事業を水平展開 -社会企業家としてのビジネス・モデル構築力-

児童労働は日本に生活していると目の当たりにすることはないが、実は身近な問題であることを伝えるために、チョコレートとコットンに注目。実際世界2億1800万人の児童労働者のうち約7割は第一次産業である農業などに従事しており問題も多い。またこの分野で活動するNGOがあまりないことから、差別化を図った。チョコレートの原料カカオの原産地ガーナで現地調査を行い、子どもを支援するプロジェクトを2009年2月バレンタインデーにスタート。またチョコレートの児童労働を知ってもらうための教材「おいしいチョコレートの真実」を販売。さらに、250円が現地プロジェクトの寄付になる「てんとう虫チョコ」を販売、初年度の目標を超えた約7000個を売った。さらに、チョコレートを扱う日本企業にアンケート調査を実施。

これは「しあわせへのチョコレート」プロジェクトとして1つのテーマで啓発、政策提言、国際協力事業それぞれの強みを活かした活動を行うことで、相乗効果を得るモデルとなった。

2009年6月にはコットンの分野で「コットンのやさしい気持ち」プロジェクトをスタート。ACEオリジナルのオーガニックコットンのタオルハンカチを販売し、その資金をもとにインドのコットン産業で働く女の子たちの危険労働からの保護、就学機会の提供を2010年度より行うべく、現在準備をすすめている。

2009年6月1日、BSフジ プライムニュースに若手の女性社会起業家として紹介されたほか、テレビ大阪ボランティア21にも出演。詳しくは⇒ACEメディア掲載

よりご覧下さい。


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